新たな道を探す商品企画の旅

春の訪れを感じる季節になりました。

例年の重点商品は今年も同じ?でしょうか?

昨年の季節商材(冷感関連商品)も悲喜こもごも、過去の売れ筋が今年もとはならなかったようです。これまでは接触冷感(温か)関連、特にパッドを準備しておけばよかったのが、顧客のニーズは、そこにはなく新しいモノ(価値)を求めている環境に進んでいます。

これまでは、広い高速道路(大マーケット)を未来に向けて走れば数値はついてきたのですが、今年の市場調査と聞き取りアンケートの中からこれまで順調だった高速道路(大市場)は大渋滞(競争するモノが溢れ)の上に行き詰まりとなり細い脇道に迂回して走る状況になっています。

新しい価値を持つ商品の市場導入を考えざるを得ない状況になっています。

社会の仕組みが、家族の単位が変わり、暮らし方が変化していることは、賢人の皆さんにはよくお分かりの事と思います。

図12 専業主婦世帯と共働き世帯|早わかり グラフでみる長期労働統計|労働政策研究・研修機構(JILPT)労働政策研究・研修機構

又、商いを通して感じる変化は、それぞれの経験(数々の失敗等)、独特の勘からも感じられている事でしょう。

スマートフォンの普及(13歳~59歳90%60歳代でも80%保有)からも時間は益々速く、情報は益々リアルタイムに多くなっています。

昔、主婦と呼んで家に居て家事、子育てを担当してくれていた女性の姿は、今は少なく、仕事もこなし家事も育児もやりこなす忙しい現代の女性の暮らしを目の当たりにしています。

現代の消費者(女性だけでなく)の利便性は何か?

現代の忙しい消費者の利便性は“時間の効率化”という局面が浮かび上がります。

消費者の利便性アップが商品を購入する価値の一つになっています。つまり、兼、兼業の女性にとって「家事からの解放」は一番の価値と言えます。

現在の家電業界におけるヒット商品のカテゴリーは、テレビなどではなく白物家電(冷蔵庫、洗濯機、掃除機等)が絶好調です。

ヨドバシで白物家電(洗濯機)を調査してみると家事時間を短縮する機能がいっぱい詰まった商品ばかりがズラリと並んでいます。洗剤も柔軟剤も自動で適量を投入してくれる機能、外出機会の多い人のためには、ヒートポンプ乾燥機等で外干ししなくても仕上がりまで一気通貫で時間も短縮した機種が主流で尚且つスマホ操作で外からでも操作できる便利な機種が各社発表され売場に並んでいます。(掃除機もロボットがやってくれる時代に)

では、我々の繊維業界が現代の変化に対応している商品群、“積極的に欲しい商品”は何があるだろうか?繊維製品の中でも特に大きな面積のある寝具商品で探してみても“時短”(家事から解放)の商品を見つけ出すことはできなかった。(店舗、ネットでも見つからないのが現状)例えば、夏の夜に大人一人が、かく汗の量は500㎖ボトル×1.5本と言われています。

ほぼ毎日でも洗濯したい商品にもかかわらず相変わらず“もっとひんやり”の商品しか見当たらないのは、いまだに高速道路をスイスイと走っていたころのビジネスの成功体験が邪魔をしているように感じます。皆さんはどうでしょうか?

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